矯正歯科治療を始める前に、あらかじめリスクや注意点についてご紹介しておきます。
知っている事で逆に不安をぬぐう事ができますので、あらかじめリスクを確認し、それでも不安や心配な場合は担当医に相談しましょう。
■矯正歯科治療の良くあるリスク
1、虫歯(う蝕)、歯周炎・歯肉炎の発生
矯正治療を開始するまえに、虫歯や歯周病などのケアは事前に行います。
ですが、矯正装置を歯に取りつける事で普段の歯磨き方法のままでは汚れを綺麗に落とす事ができません。
しっかりブラッシングをしなくては、歯と矯正装置の間に汚れがたまり、それが原因で
虫歯になったり、歯周病や歯肉炎を発生したりするリスクがあります。
これらを回避するには、必ず歯科医師からレクチャーを受ける歯磨き方法を正しく守る事です。
普段から歯磨きが適当な方は、これらのリスクが高まりやすくなりますので、歯磨きは丁寧に行いましょう。
2、歯根吸収 [しこんきゅうしゅう]
矯正をするときの力が強すぎると、歯の根が短くなる歯根吸収とうリスクが考えられます。
これは歯科医師の経験にもよるため、できるだけ臨床経験の多い歯科医師を選ぶ事で回避しやすくなります。
3.治療期間の延長
人によりますが、噛み合わせや歯並びの悪さの度合いなどによって治療が平均的な治療時間より長くなるリスクがあります。
そのため当初の予定よりも治療費がかさむ場合があります。
4.皮膚の炎症・アレルギー
治療に使用する矯正装置には金属素材が使用されます。
そのため金属アレルギーを発生するリスクが考えられます。アレルギーをお持ちの方は事前に皮膚科などでパッチテストをうけてどのような金属アレルギーを持っているか確認しておきましょう。
担当の歯科医にはアレルギーをしっかり報告し、治療方針を相談しましょう。
5.治療中の痛み
矯正装置を装着すると、歯に居れたワイヤーで内側の唇を傷つけたり、ゆっくりと骨を動かす事によって生じる痛みによって、物が食べられなくなったりと、様々な痛みを感じます。
ですがこれらはずっと感じる痛みではなく、一時の事ですので、あまりにも痛みが続く場合(1か月の間痛みが取れないなど)は担当の医師に相談しましょう。
■痛くない矯正歯科治療はありません
最後に、矯正歯科治療は歯を今ある状態から、正しい位置に矯正する治療です。
そのため、歯をゆっくりと移動させるため、どうしてもその治療には痛みが生じる場合が多く、矯正治療の矯正装置を付けて3日間は痛みのあまりに物を噛めない、食事をとれないなどの体験談も多くあります。
しかし、その痛みはずっと続くものではありませんのでご安心ください。